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ボロジンスキー

大学院生の中に勇敢なお嬢さんがいて,この夏,モスクワとサンクト=ペテルブルグを旅行して,無事帰国したとの知らせとともに,お土産の黒パンが届けられた。
ほっとして,嬉しかった──ほっとしたのは,彼女がともかくも無事に帰国したらしい(今度会ったときにいろいろと聞いてみよう)こと,嬉しかったのは,黒パンが到着したことだ。
何だ,パンのごときで,と言うなかれ,これはとても貴重なものなのだ。まず,日本では手に入らない。(横浜の「サンドリヨン」というパンやさんが,ほぼこれに近いものを作って,インターネットでも注文できるが,やはり本物ではない。) しかもボロジンスキー! ボロジノというのはモスクワの西100kmほどの村の名前で,そこのライ麦を使ったパンなのかもしれないが,それよりも,1812年のフランス軍との大会戦で有名な平原で,「ボロジノ」というのはロシア人にとって格別の思い入れがある名前らしい。それはともあれ,黒パンとしては超一級のもの。早速,ペーパータオルでくるみ,ビニール袋に入れて,冷凍庫へ。
これでしばらく楽しめる。
と思ったとたんに,不愉快なことを思い出した──クバンスカヤが無かった。
2000年頃から,日本ではなかなか買えなくなり,しかも,味が変わってしまった。かつてのような自然な風味が無くなり,機械的な味がするようになった。さりとて,アブソリュートのシトロンに乗り換えられるものではない。まったく別物だ。どうやってもう一度,本物のクバンスカヤにたどり着けるか..... 心の底でおそれているのは,もしかしたら,本国でこの銘柄が無くなっているのではないかということだ。
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by kriminalisto | 2006-09-09 14:52 | 日記・コラム・つぶやき