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世界の至るところで

 ニューヨークは記録的な大雪だという。思わず友人のTs,にメールを書く──どんな具合だ,と。
 たしかに世界は小さくなり,ニュースとメールとでその地表は簡単に覆い尽くされたかのようだ。世界中の多くの知人・友人たちと「繋がっている」という感覚は,われわれより前の世代には持ちようもなかっただろう。インターネットのもたらした最大の変化の一つが,僕にはそこにあるような気がする。
 しかし,とそれをさえぎる思考が声を上げることも事実だ。そう,そんなことはありえないのだ,複数の世界で同時に生きることなどは。街を歩き,行きかう人々を眺め,その空気を呼吸することは。

 そんなことはどうでもよい。僕になつかしく,時に焦燥感さえおぼえさせる一つのこと,それは,かつて僕が歩いた街も,僕の眺めた人々も,総じてあの街は,僕の存在しないことに気づきさえせずに,かの地にそのまま存在し続けているのだろうということだ。この引っかかるような感覚。あるいは,もしかしたら,僕は自分の何分の一かの存在をあそこに置き忘れてきたのかもしれない── 冬の日の影のように。
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by kriminalisto | 2006-02-14 00:46 | 日記・コラム・つぶやき